皆さんはキャンプで夜空をゆっくりご覧になったことはありますか?
私は夜空を見ることが好きなのでキャンプをする目的の一つになっています。
夜空は都会より空気が良いところで冬場の方がはっきりと見えることが多いので冬場で寒いのは苦手なのですが冬にキャンプに行く機会が多いです。
そこで、今回はキャンプでの夜空の楽しみ方についてお話させていただきます。
1.夜空を眺める準備
夜空をゆっくり眺めるために、チェア以外にも必要なものを手が届く範囲に準備しておくとゆっくり夜空を楽しむことが出来ます。
昔のことですが、以前、キャンプで夜空を見る際に手もとに必要なものを置いていなかったのでそのたびに中座して落ち着かなかったことを覚えています。
皆さんにはゆっくりして夜空を満喫していただきたいのでそのために必要なものについてお話させていただきたいと思います。
1.温かい格好、温かい飲み物を準備
ほとんどのキャンプ場では夜は肌寒いです。
特に星が良く見えるようなキャンプ場であれば、ある程度標高が高いところが多いので特に冷え込むことがあります。
服装は暖かい格好が出来るのですが、足元と顔、首、手が冷えます。
ネックウオーマーや耳当て、手袋など皮膚が露出する場所の保温にも気を付けることをお勧めします。
暖を取るための焚火もよいのですが、後始末が結構掛かることと煙で若干星が見えにくいこともあり、時間があるとき以外は焚き火ではなくセラミックヒーターと膝に掛物をして暖を取るようにしています。
また、温かい飲み物は事前に用意しておき、タンブラーや水筒などに移してからチェアーの横にサイドテーブルを置いていつでも飲めるように準備しています。
2.照明
照明についてはヘッドライト∔ハンディーライトは常備しておいた方が良いです。
周囲は暗いので足元に注意が必要です。
ある程度片づける際などにもないと困ります。
ハンディーライトはサイドテーブルの照明にも使用できるので便利です。
3.虫よけ
冬場で標高の高い場所であればほとんど虫はいないとは思いますが、念のため足元や顔などは注意しておいた方が良いです。
私はよく蚊にかまれますので冬場でも一応ハーブ系の虫よけスプレーを使用します。
特に暗いのでテントの入る際には衣類を一応払ってからテント内に入るようにすると虫を持ち込まずに済むと思います。
4.明かり
夜空を見る際は極力明かりは消しておいた方が良く見えます。
とはいってもものを落とした時などライトの電源を切ってしまうと足元が全く見えなくなるので慌ててしまいますよね。
そのためライトをつけた状態でテーブルに照らす側を下向きに置いたりして物の所在だけは確認できるようにしています。
2.天体観測のポイント
1.方角が分からない時は夕方に金星を探してみる
金星は夕方から明るく光っている恒星なので見つけやすいです。
金星が光っている方向が西の方角になります。
北極星から北の方角を探す方法もありますが、暗くならないとなかなか見つけられないので金星の方が分かりやすいかもしれません。
2.スマホ向けの天体図表示アプリの活用
今はその方角にスマホを向けるとその方向の天体図が表示されるアプリがありますのでせっかく天体観察されるのであれば是非活用されてみることをお勧めします。
無料のアプリもあります。
同時に方位も表示されるので方角もわかります。
また、昼間でも星座の位置や方角が分かりますので興味のある方は一度貯めてみるとよいと思います。
3.望遠鏡で月や惑星の観察
初心者であれば1万円程度からネットで購入可能で、スマホで撮影可能な物があります。
せっかくの天体観測ですから購入の価値はあると思います。
個人的には天体望遠鏡で土星の環や月のクレーターが見れるので楽しめます。
望遠鏡をのぞくだけでなく対応可能な物であればスマホの画面から見ることも可能です。
4.望遠鏡が無くても双眼鏡でも可能な物もあり
今の双眼鏡であれば、月や惑星の形であればおぼろげに見えることがあります。
月の表面などをしっかり見たければ望遠鏡の方をお勧めします。
いまは双眼鏡も性能が良いものも多く、探せば望遠鏡並みに見えるものもあるそうです。
3.各季節での夜空の楽しみ方
漠然に星をみてきれいだとか宝石箱をひっくり返したようだとは感じますが、それ以外に楽しみ方があります。
夜空は季節により見え方や星の位置などが少しづつ違うため、知っていればもっと夜空を楽しむことが出来ますので各季節による夜空の特徴についてお話させていただきたいと思います。
ある程度知ると他の星座も探しやすくなります。
1.春の夜空
春は北の空に注目してみると面白いと思います。
比較的過ごしやすい時期なのでそれほど寒くなく天体観測が出来るのではないかと思います。
春の代表的な星と星座の見つけ方についてお話させていただきたいと思います。
北極星
北極星はその周囲を星が回転してゆくので時間により周囲の星や星座が違った向きで見ることが出来ます。
北極星は北の空の北斗七星(おおくま座)とカシオペア座のちょうど真ん中あたりにある明るい星なので二つを目印にして探すと見つけやすいです。
北斗七星のひしゃくの口の部分の距離をだいたい5倍程度北側に伸ばしたら北極星を見つけられる方法もあります。
北斗七星(おおくま座)
北斗七星はおおくま座のしっぽ付近にありますが、ひしゃくの形をしています。
ただ、都会ではひしゃくの柄の部分はほとんど見えないことが多いです。
特に春の夕暮れ後に見やすい星の一つです。
春の大曲線
北斗七星(おおくま座)のしっぽの付近から大きく円を書くように延長していくとオレンジ色に輝くうしかい座のアルクトゥルスという星が見つかります。
さらに大きく円をたどると白く輝くおとめ座のスピカという星にたどり着きます。
これを春の大曲線と呼んでいます。(結構夜空を追わないとたどり着きません)
春の大三角
うしかい座のアルクトゥルスとおとめ座のスピカ、しし座の尾っぽになるデネボラをつなぐと春の大三角が見つかります。
デネボラは2等星なので少し暗いので見つけにくいですが、春の大曲線で描かれた円の中心付近がデネボラですのでそれも目安に探してみてもよいと思います。
2.夏の夜空
夏の夜空は冬の次に星が見えやすい時期になります。
ひょっとしたら場所により天の川もしっかり見えるかもしれません。
夏の代表的な星と星座についてお話させていただきたいと思います。
夏の大三角形
夏とは言っても8月~11月ころまでが一番見やすいです。
白鳥座のα星のデネブ(α<星座内で一番明るい星のこと)、こと座α星のベガ、わし座α星のアルタイル
の3つを結んだ三角を夏の大三角と言います。
探し方は東の空を見上げて一番明るい星がベガ、斜め下にある明るい星がアルタイル、斜め左下に見えるのがデネブになります。
ベガとアルタイルは七夕伝説にも出てきますね。
空気が良ければ天の川を見ることが出来ます。
さそり座
夏の大三角よりやや下の方にさそり座があります。
ちょうどSの形をした星座で釣り針のような形にも見えます。
中に赤く輝く星が見れますがこの星がアンタレスでサソリの心臓とも呼ばれている星です。
3.秋の夜空
秋の夜空はカシオペア座が目立つので他の星もいくらか探しやすいです。
南の空に集中して星座が見られるので探してみるとよいです。
秋の代表的な星と星座についてお話させていただきたいと思います。
秋の大四辺形
アンドロメダ座のα星アルフェラッツ、ペガスス座のα星マルカブ、β星のシェアト、γ星のアルゲニブを結んだ線が秋の大四辺形(秋の四辺形)と呼ばれています。
探す際にはカシオペア座のWの左から3番目に書く文字の方向をたどると延長線上に探すことが出来ます。
カシオペア座
特徴がWなので夜空で比較的すぐに見つかります。
どの時期にもカシオペア座は目立つのでわかりやすいですが、北の空で特にWの形に輝いているのでわかりやすいです。
カシオペア座のWを使えば北極星の位置や冬の星座の方向までわかります。
4.冬の夜空
冬の夜空が一番星が奇麗に見れるのではないかと個人的には感じます。
都心でも冬であればいくらか星が見えることがあります。
空気が奇麗な場所ではかなりたくさんの星を見ることが出来ると思います。
では冬の代表的な星と星座についてお話させていただきたいと思います。
冬の大三角形
オリオン座のペテルギウス、おおいぬ座のシリウス、こいぬ座のプロキオンを結んだ線が冬の大三角と言います。
南の空に砂時計のような形のオリオン座が分かると思います。その中で一番左上の方の赤く明るい星がペテルギウスです。
オリオン座の3つ並んだ星から左下へ延長したところに青く光るシリウスがあります。
プロキオンはペテルギウスとシリウスを結んだ三角形の頂点で白く光っています。
その星を結んだ3角形を冬の大三角形と呼びます。
冬の大六角形
冬のダイアモンドとも言われます。
冬の大三角形をもとに探せます。
南の空にふたご座のボルックス(オレンジ色)、ぎょしゃ座のカペラ(黄色)、おうし座のアルテバラン(赤)、オリオン座のリゲル(白)、こいぬ座のプロキオン(白)、おおいぬ座のシリウス(青)を結んだ線を冬の大六角形(冬のダイアモンド)と言います。
オリオン座
南の空に三つ並んだ星が探せれば砂時計のような形に見えるのでわかると思います。
三つ並んだ星の下の方にオリオン座大星雲があります。
望遠鏡があれば見えると思いますが肉眼では滲んだように見えると思います。
5.流れ星の観察
各季節でも流れ星がたくさん見ることのできる”流星群”ですが、時間帯や夜空の状況(雲がかかるなど)によっても肉眼で見つけるのはかなり難しいと思います。
ただし、キャンプでの夜空は無駄な明かりが無いので都会に比べ見つける確率が高いのですが、一瞬なので流星群の方角や多い時間帯などの情報を確認してその時間帯を狙う方が効率的です。
流れ星にも長く糸を引くようなものもありますのでいろいろ観察が可能です。
4.天の川は夏や冬が見える?
冬は空気が乾燥しているので通常よりくっきり見えるので冬場の方が星も見やすいと言われています。
天の川はたくさんの星が集まったところなので冬が見やすいです。
実は1年を通じて見えているのですが、地域や空気の状態など様々条件が重なって夏や冬が一番天の川が見えやすいようです。
5.テント内でも星空は楽しめます。
室内用のプラネタリウムが販売されており、雨の日などはテント内に当日の天体図を映し出すことも出来ます。
曇りや雨で星空が見れなくても気分だけでも星空が見れれば少し楽しむことが可能だと思います。
各星座にはギリシャ神話のような物語りがありますのでそれを一緒に話せば子供たちも飽きずに過ごせるかもしれません。
6.夜空の画像・動画撮影も面白いかも
現在ではスマホでの撮影可能な天体望遠鏡がセットで販売されており気軽に天体撮影が可能です。
三脚もセットで販売されていますので一度購入すれば結構長く使用可能だと思います。
動画も取れるようなので興味ある方はスマホやデジカメで撮影してみても面白いと思います。
もし霜などが降りる恐れがあれば望遠鏡などが濡れないようカバーをかけて楽しまれた方が良いです。
流星群や流れ星はなかなか肉眼では見れませんが、動画や画像なら残すことが可能です。
撮影の方法などはあまり詳しくないので星空の撮影方法などで検索すればたくさんあると思います。
まとめ
- 夜空を楽しむ際には事前にチェア周りに必要なものを準備しておく
- 天体観測に必要な情報は星の位置などアプリなどで調べることで分かる
- 季節により夜空の楽しみ方が違うので事前に知っておくとよい
- 曇りや雨でもテント内で楽しめる方法もある
- 星空の撮影も面白いかも
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